炭についての基礎知識【竹炭メーカー日本エイム】
炭についての基礎知識
炭はどれくらいの歴史があるの?
その歴史は大変古く、人類が火を使い始めた石器時代前期までさかのぼります。わが国最古の木炭は愛媛県肱川町鹿ノ川の洞窟から発見されたもので、およそ30万年前のものとされています。日本に正式に伝わったのは平安時代で、その後の日本の文化に多大な影響を与えました。
炭にはどんな種類があるの?
大きく分けて竹炭と木炭の二つに分かれます。一番の違いはその形状です。又、炭は白炭と黒炭に分けられます。どちらもつくり方の大筋は同じですが、炭焼きの温度と最後の火消しの方法が違い、まったく異なる炭質となります。白炭の肌は白っぽく灰が表面に付いていますが、黒炭は黒一色です。また、白炭は硬く、叩くと金属音がするのに比べ、黒炭は鈍い音がします。白炭のいちばん代表的な炭が備長炭です。
備長焼の炭ってどういう炭のこと?
江戸時代の紀州(現在の和歌山県)で炭問屋を営んでいた「備中屋長左衛門」が独自の製法で作って売ったことから、その名が付けられたといわれています。その製法は備長窯で800度~1200度の高温で炭化し、窯から直接取り出し白灰をかぶせて火を消すというもの。性質は一般の炭に比べて非常に硬く、叩くと金属音が出るという特徴があります。備長焼の炭はその品質の高さから、炭の王様とも呼ばれています。
竹炭にある無数の穴は?
炭は炭素のかたまりで、このかたまりの中に無数の孔があり、その無数の孔の中にまた無数の穴があります。こういう構造を「多孔質」といい、竹炭の不思議なパワーの秘密がこの孔の多い構造にあります。穴の直径はミクロンから数百ミクロンで、穴の表面積はふつう1グラムで約300平方メートル、当社の備長竹炭の場合は約700平方メートルもあります。
なぜ炭を床下調湿剤に使うの?
炭にはいろいろな効果がありますが、代表的なものといえば「調湿」効果でしょう。 炭は多孔質という構造から、湿気が多い場合には吸収し、乾燥すると湿気を放出するという特徴があります。この調湿効果は「床下調湿剤」などに利用されています。床下や押入れ、タンスなど湿気のたまりやすい場所に調湿剤を置くと、湿度を適度な状態に調整し、快適な生活空間を保ちます。
暮らしの中でどんな風に使われていたの?
燃料としたのはもちろんですが、それだけではありません。1972年中国で約2000年前の古墳が発見されました。そこに埋葬されている棺の周囲には約5トンもの炭が埋設されていたといいます。日本でも古来より、京都御所をはじめ神社仏閣の床下に炭を強いて建物を湿気から守ったといいます。古代の人たちは炭の持つ不思議なパワーを知っていたのでしょう。
他にはどんな効果があるの?
炭には無数の小さな穴が開いているため、有害物質を吸着し、微生物が分解するという働き――「消臭」や「化学物質の吸着と分解」といった効果もあります。他にも「遠赤外線」「マイナスイオン」などの効果があり、暮らしのさまざまな場面で利用されています。